【平成30年7月豪雨災害活動報告10】7/17(火)~20(木)災害救助犬捜索活動報告

今回の災害にて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々に対し心よりお見舞い申し上げます。


7月17日広島県呉市より、災害救助犬の派遣要請が入りました。
発災から10日以上が経っていますが、当協会としても出来る限りの活動を実施し、一刻も早く安否不明者が発見出来ればと思い、隊員2名と災害救助犬1頭「J」そして今回も、救犬JAPANと合同でチームを組み広島へ向け再出動し活動にあたりました。

 酷暑の中での捜索活動は、犬にとっても大変危険な為、救助犬達の体調を一番に考慮し比較的涼しくなる、早朝と夕方に行わせていただきました。 

18日の早朝は呉市消防局の安全管理の下、呉市天応西条地区にて活動を実施しました。
現場は、土や岩が1m以上堆積している場所も多く、優れた嗅覚を使う犬たちにとっても、大変困難を極め活動は難航しましたが「ほんの僅かな反応でもいい、人の匂いを見つけてほしい」と祈りながらの懸命な捜索でした。

18日夕方からは、協定を締結している広島市消防局より、広島県安芸郡坂町小屋浦の現場に対して再度災害救助犬の派遣要請が入りました。
発災から10日以上が経っている現在でも要請があるのは、
連携する救助隊の方々曰く、これまでの捜索にて救助犬が反応したポイント付近から複数の安否不明者が発見されているからとのこと。

 

今回の捜索現場はとても広域にわたっており、救助隊の方々も優先的にどの場所を捜索するのか決定するために、
救助犬の反応を参考にされている現場から要請を受けているということもあり、消防、警察、自衛隊の手厚い協力があり、安全に捜索することができました。

そして19日早朝は再度、呉市天応西条地区と広島県安芸郡坂町小屋浦で活動し、午後からは安芸区矢野町にて捜索活動を実施しました。ここは土砂災害により流木や土砂が広範囲にわたり堆積しており、二次災害の危険な場所も多くありました。
犬を信頼し、要請して頂いた公的機関の管理の下でなければ、到底手がつけられないような現場でした。

自衛隊、消防、警察による情報を手掛かりに、犬の嗅覚を信じて広範囲を捜索。
いくつか、犬が反応した場所があり、状況をそのまま救助隊へお伝えしました。
19日午後の捜索活動をもって、犬および隊員の安全を考慮し日本レスキュー協会・救犬JAPANの合同チームは撤収致しました。

ただ現場からの救助犬に対する要望はまだ多く、この後も他の救助犬団体が引き継ぎ活動をおこなていただいております。
 今後、日本レスキュー協会は、協定のある広島市(広島市消防局)や今回連携した呉市消防本部との連絡を取りながら、調整業務を継続します。

過去には災害救助犬の運用に関してなかなか理解を得ることが難しく、思うように活動出来ない現場もあり、歯痒い経験を多くしてきましたが、今回の災害では、日を重ねるにつれ、犬への信頼度が高まってきたように感じます。
そのため、安全管理にご協力頂き、情報提供も大変スムーズに頂くことが出来ました。

今後も全国何処が被災しても、災害救助犬が人命救助の一つの手段として、有効に運用される社会をつくり、防ぎ得た死を一人でも多く減らせるよう、これからも、一歩一歩公的機関との連携力を高め、またより優秀な犬の育成に尽力し、救助隊からの信頼を得られるように努めて参ります。

ご協力いただきました救犬JAPANの皆様、自衛隊・消防・警察関係者の皆様、そしてご支援頂き応援していただいた皆様、本当にありがとうございます。心から御礼申し上げます。

引き続き、最新の活動報告につきましては、Facebookにて現地スタッフよりお伝えする予定ですが、被災地での支援活動を優先に行なわせていただくため、活動報告が遅くなってしまう可能性もあります事をご理解頂ければ幸いです。

私たちは、今後もセラピードッグによる慰問など長期にわたる支援を被災地の為に努めてまいりますので、今後共日本レスキュー協会をどうぞよろしくお願い致します。

 

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