【2019年10月台風19号被災地支援】被災ペット支援活動報告④

10月16-20日『台風19号被災地支援活動』

【被災ペット支援】

16日、前日に引き続き福島県内にて被災ペットのニーズ調査を実施しました。

郡山市役所の聞き取りでは、19ヵ所の全ての避難所において、現時点ではペットの受け入れは行っていないとのことでした。ですが、細かな避難所の情報は把握できていない様子でしたので、一ヵ所ずつ聞き取り調査を行いました。

その中で、安積総合学習センターの避難所において、1組の方がいらっしゃることが分かり、物資や環境改善の要望がないか、確認致しました。幸い、十分に準備をされていて、ケージに入れて、ロビーで過ごされていました。

今回のこの調査では、「ペットと共に避難しに来られた方はいたけれど、受け入れを断ったら帰られました」と、現代社会を象徴する課題にも直面致しました。断られ帰られた方とペットの心情を察すると、その後どうされたのか、今、どのような暮らしをされているのかを思うと、残念でなりません。

   

避難所の事情もあると思いますが、災害時はペットと同伴避難することが環境省からも推奨されています。また行政と獣医師会が連携していることも多く、もし、困った時は勇気を持って声をあげて頂きたいと思います。そういう隠れたニーズを拾うことが出来れば、私たちに出来ることも広がっていきます。

また、行方不明者はまだ各地でいらっしゃいますが、現場で活動されている救助隊の判断では災害救助犬の要請はなく、福島で待機していた隊員2名災害救助犬2頭は、本部へ帰協することを決めました。

18.19日、台風19号による災害から1週間。私達が活動を開始した18日時点で、避難数1700人、4万戸で断水が起きています。日本レスキュー協会動物福祉事業は福島県いわき市で被災ペットへの物資提供、ニーズ調査を行いました。

調査の中で、他の県同様、ほとんどの避難所がペットとの立ち入りを不可としている事により、車中泊や、危険の残る自宅で過ごしている被災者が多くいることがわかりました。

市内のとある避難所では、「猫がいるから車に居ます。」と自ら車中泊を申し出られる方も居たとのお話を耳にしました。連日の自宅復旧作業後の車中での宿泊は避難者にとって大きな負担となるでしょう。

そこで、ペットと同行避難をする事でペットと飼い主の健康や命を守る事が出来る、そしてペットと飼い主が一緒に生活する事で双方の心のケアになる。このような事から避難所にペット可の一室の準備や、受け入れなどの呼びかけを行いました。

ある避難所の職員さんからは、「確かにペットも家族。避難所職員で協議し、使える部屋などを具体的に検討してみます」との回答をいただきました。「ペット連れは避難所へは入れない。」というイメージは残念ながら被災者のみならず飼い主に広く浸透しているのではないかと感じます。ですが、過去の災害では、一般の避難者と部屋や動線をきちんと分けることでペットの同伴避難が実現した例がいくつもあります。

今、ペットと共に過ごせる避難所を必要としている方のため、また、今後災害が起きたときにペットと飼い主が安心して避難できるようにするために、私達ができることに精一杯取り組んでまいります。

引き続きご支援・ご協力をよろしくお願いします。

 

寄 付・募金

 

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